著者  松田康生(まつだやすお) 楽天ウォレットシニアアナリスト

東京大学経済学部で国際通貨体制を専攻。三菱UFJ銀行・ドイツ銀行グループで為替・債券のセールス・トレーディング業務に従事。2018年より暗号資産交換業者で暗号資産市場の分析・予想に従事、2021年のピーク800万円、年末500万円と予想、ほぼ的中させる。2022年1月より現職。

トリプルレッドでトランプラリー一巡、ビットコインはどうなる?【仮想通貨相場】 image 0

ポイント

  • 93,000ドル台まで上伸、9日連続で史上最高値更新
  • トリプルレッド確実でSell the Fact、連続史上最高値更新は9日までか
  • ETF市場オープン後失速、フィデリティ・ビットワイズなどで利食いの動き
  • パウエル議長「利下げ急いでいない」で12月利下げ織り込み後退

昨日のBTC相場

昨日のBTC相場は小反落。

未明に93,000ドル(約1455万円)台まで上値を伸ばしたが、朝方88.000ドル(約1375万円)近辺に失速。海外時間に91,000ドル(約1425万円)台まで値を戻したが、今朝方一時86,000ドル(約1345万円)台まで値を下げた。

BTCはトランプ氏当確を受け週末に80,000ドル(1250万円)台に急騰すると、記録的なETFフローを受け、水曜日に90,000ドルにワンタッチすると、予想通りだったCPIを受け12月利下げの織り込みが5割から8割に上昇、ドル売りの流れを受け昨日未明に93,000ドル台まで上昇した。

しかし、NBCやCNNが共和党が下院でも過半数を取得、トリプルレッドとなったと報じると、事前に選挙専門サイトなどで伝わっていたせいかSell the Fact気味に失速、PolymarketのCEOがFBIに家宅捜索されたとの報道もあり88,000ドル近くに値を下げた。

水曜日のBTC ETFフローは510百万ドルとなり、これでトランプ氏当確後6営業日で47億ドルの資金流入があった形となり、またETH ETFも同8億ドルの流入で累積流入額がプラスに転じる中、BTCは底堅く推移、海外時間に入ると91,000ドル台に値を伸ばした。

しかし、ETF市場がオープンすると利食いが先行した模様で失速、87,000ドルを割り込むと一旦は90,000ドル手前に切り返した。

今朝方パウエルFRB議長が経済は良好で利下げを急いでいないとすると、12月利下げの織り込みが再び5割台に急落、BTCは一時86,000ドル台に値を落としたが、マイクロストラテジーのマイケル・セイラー会長が先月末に発表した今後3年間で420億ドル調達してBTCを購入する計画を前倒しする可能性を示唆、BTCは若干持ち直している。

本日のBTC相場

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