資産運用会社21シェアーズが、CBOE BZX取引所を通じて現物イーサリアム上場投資信託(ETF)にステーキング機能を導入するための申請を行ったことを受け、イーサリアムの価格が一時的に3.5%上昇した。

イーサリアム(ETH)はこのニュースを受けて2776ドルまで上昇したが、その後やや下落し、執筆時点では2729ドルで 推移している 。

イーサリアムの一部をステーキングへ

21シェアーズは、この申請が承認されればイーサリアムETFでステーキングを提供する最初の運用会社となる。

イーサリアムETFにステーキング導入の動き、ETH価格は3.5%上昇 image 0

イーサリアムの価格推移 Source: CoinMarketCap

2月12日に米証券取引委員会(SEC)に 提出された申請 によると、信頼できるステーキングプロバイダーを通じて、ファンドが保有するイーサリアムの一部を「随時」ステーキングする意向を示している。

申請には、「ファンドがイーサリアムをステーキングできるようにすることで、投資家に利益をもたらし、イーサリアム保有時のリターンをより適切に反映できる」と記載されている。

また、21シェアーズは十分な流動性を維持し、投資家の償還要求に対応できるようにするとも明記されている。

さらに、21シェアーズはステーキングサービスを提供することを宣伝せず、特定のリターンを約束しない方針を示している。

申請では、投資家向けの説明において「特別な専門知識や技術的ノウハウを有しているとは主張せず、あくまで収益機会を最大化するためにステーキングを行う」とも記載されている。

この動きは、イーサリアムETFの保有者がステーキング報酬を得る機会を持つという点で、投資家にとって大きな意味を持つ。

イーサリアムETF、機関投資家向けの魅力が向上

仮想通貨アナリストらはこのニュースに強気の見解を示しており、ステーキングが承認されれば、イーサリアムETFの機関投資家向けの魅力が大幅に向上すると考えている。

仮想通貨トレーダーのアッシュ・クリプト氏は、 2月12日のX投稿 で「これはイーサリアムにとって非常に大きな出来事だ」と述べた。

アナリストの間では、イーサリアムETFがビットコインETFほど人気を集めていない理由の1つとして、ウォール街のトレーダーがETHの独自の価値を定義しづらい点が挙げられている。

数週間前には、イーサリアムとコンセンシスの共同創設者であるジョセフ・ルービン氏が最近、「ETF運用会社はすでにステーキング導入に向けた取り組みを進めている」と コインテレグラフに語っていた 。

本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限りません。この記事には投資助言や推奨事項は含まれていません。すべての投資や取引にはリスクが伴い、読者は自身でリサーチを行って決定してください。