Circle（サークル）のUSDCとEURCがドバイでトークンとして承認され法的地位を獲得

USDCとEURCがドバイでトークンとして承認され法的地位を獲得

DFSA （ドバイ金融サービス局）は、 Circle （サークル）のステーブルコインであるUSDCとEURCを新しい仮想通貨体制の下で認可されたトークンとして承認した。

UAEにオフィスを構えるUSDCステーブルコインの開発元であるCircle Internet Group, Inc.（※以下、サークルと表記）は、DFSAがUSDCとEURCをDIFC内で認められたトークンとして正式に承認したことを発表。今承認により、DIFCで事業展開する金融機関とフィンテック企業約600社は、今回承認されたUSDCとEURCステーブルコインを事業運営で使用できるようになった。なお、DIFC暗号トークン制度内でステーブルコインが承認されるのは今回が初めてだ。

2004年に設立されたDIFCは、中東、アフリカ、南アジアの企業に対応する重要な金融ハブおよび自由経済区であり、約7,000社の企業が拠点を置き、2023年以降25%の成長を誇っている。Circleの最高戦略責任者兼グローバルポリシーおよびオペレーション責任者であるダンテ・ディスパルテ（Dante Disparte）氏は、DIFCでUSDCとEURCが公認トークンとして承認されたことは、規制への取り組みの検証であると述べたうえで、次のように語っている。

この指定を受けた最初のステーブルコインとして、USDCとEURCは透明性、コンプライアンス、および実用性に関する世界標準を設定し続けています。世界中の企業、開発者、金融機関にとって、デジタルドルとユーロをよりアクセスしやすく、相互運用可能で、便利なものにするという当社の使命と一致しています。

CircleのUSDC発行が急増し続けている

CircleはUSDCの発行を大幅に増やし、2025年1月8日から2月10日の間、ステーブルコインの時価総額は450億ドル（約6.7兆円）から560億ドル（約8.4兆円）に跳ね上がり、23%以上の増加を記録している。

2月25日（火曜日）の執筆時点で、USDCの時価総額は572億ドル（約8.5兆円※ CoinMarketCap 調べ）に達している。この成長にもかかわらず、DeFi（分散型金融）アグリゲーターDefiLlama（ディーファイラマ）の報告によると、テザーのUSDTは63.12%の市場占有率で依然として強いリードを維持している。

Circleは好調で、最近さまざまな地域で一連の承認を獲得。2024年にはEU（欧州連合）のMiCA（仮想通貨市場）規制の完全なコンプライアンス要件を満たす10のステーブルコインの1つになった。また、EUでの成功に続き、USDCとそのカウンターパートは、積極的な拡大期間中にカナダの規制に完全に準拠。ヨーロッパと北米をカバーしたCircleは、欧州連合のMICA（仮想通貨市場）規制とカナダの新上場規則に準拠する唯一のステーブルコイン発行者であり、中東でのプレゼンス拡大に目を向けている。