ビットコイン、8万ドル台へ下落｜世界的な経済不安影響か

ビットコイン（BTC）の価格は26日、24時間で6.9％安を記録し、8.7万ドルまで 急落した 。この価格は2024年11月以来の最安値で、暗号資産（仮想通貨）市場全体に影響を及ぼした。

ハッキング事件、世界経済不安によりBTC下落か

主な原因として、 仮想通貨取引所 Bybitでの15億ドル規模のハッキング事件や、世界的な経済不安が挙げられる。

特にハッキング事件は、投資家の信頼を大きく揺るがし、市場の不安定さを助長した。

また、米国のインフレ圧力や関税政策がリスク資産からの資金流出を引き起こし、ビットコインを含む仮想通貨市場にも影響を及ぼした。

さらに、 ビットコイン 価格の急落には、米国連邦準備制度（FRB）の金利政策の影響が大きいとされる。

FRBの金利引き下げの遅れが懸念され、インフレ高止まりの状況が市場の不安を一層強めた。これにより、リスク資産全般に売り圧力がかかり、仮想通貨市場もその影響を受けた。

バイナンスCEOは回復を示唆

バイナンスのCEO、リチャード・テン氏は、今回のビットコイン価格の下落を一時的な再調整と捉えている。

過去にも、2022年のビットコイン価格が2万ドルを下回った際、FRBの利上げにより価格が急落したが、その後回復した事例を紹介。

テン氏は、今回の下落が過去の短期的な調整と一致しており、業界の根本的な弱さを示すものではないと主張している。

また、同氏は機関投資家の関心の強さを指摘。 ビットコインETF への資金流入や新たな申請が続いており、バイナンスでは新規ユーザーの流入が安定していると主張。

テン氏は、短期的な価格変動に反応せず、長期的な視点を持つことで、投資家が将来的に利益を得る可能性が高いと述べている。過去の市場回復力を踏まえ、仮想通貨市場は引き続き成長のポテンシャルを秘めていると強調した。

【2月26日最新】ビットコイン（BTC）の価格分析

ビットコインは、2024年11月の米大統領選などの影響を受け、本格的な上昇相場に移行した。

出典： TradingView BTC/USD 週足 (2023年～現在まで)

2023年10月に形成された週足チャートでの移動平均線のゴールデンクロスは、数年スパンでの上昇トレンドの始まりを示唆した。

結果として、ゴールデンクロス発生から14ヶ月でビットコインは3万ドル台から10万ドル台へと急騰し、3倍以上の上昇を記録した。しかし、ここからの価格推移には注意が必要だ。

現在、ビットコインは10.8万ドル、10.9万ドル付近で2度上昇を阻まれており、下落の兆しであるダブルトップを形成。

また、ビットコインは一時的に20週移動平均線を下回ったことで、今後100週移動平均線との乖離を縮めるための下落が強まる可能性が高い。

今後のリスクとしては、重要な水準である8.9万ドルのサポートラインを週足実体で破られることで、急激な下落が起こる可能性がある。

今週末までに9万ドルを回復できず週足実体で8.9万ドルを下抜けた瞬間、大きな下落に繋がる可能性が高い。

8.9万ドル以下は価格が急激に動きやすいため、次なるサポートゾーンである6万ドルから7万ドル付近までの下落にも注意が必要だ。

出典： TradingView BTC/USD 日足 (2024年10月～現在まで)

日足チャートにおいても、20日移動平均線と100日移動平均線のデッドクロスが発生しており、これが下落の勢いを強める要因となっている。

また、8.9万ドルのネックラインを昨日下回ったことで、売り圧力がさらに強まる可能性がある。今後、急落に備える必要がある状況だ。

ビットコイン相場の展望

• 8.9万ドルを週足実体で下回ると、大きな下落が予想される。6万ドル～7万ドル付近までの急落の可能性も。
• 価格が回復するためには、9万ドル以上での安定した推移が必須。

免責事項：本記事の価格予測は、入手可能なデータやトレンドに基づいたCrypto News Japan独自の相場分析を示したものであり、投資アドバイスを構成するものではありません。暗号資産は変動が激しく、将来価格の確実な保証はできません。資金の一部または全額を失う可能性があることを理解した上で、必ずご自身の調査およびリスク許容度に基づいて投資判断を行ってください。