ビットコイン、リセッション懸念で年初来安値更新、CME窓埋めは完了【仮想通貨相場】 image 0

ポイント

・7.6万ドル台まで下落、年初来安値更新

・日曜朝のFOX TVでののトランプ大統領のリセッション許容発言で米株が大幅安

・Xがサイバー攻撃受けたテスラ株は15%、SP500落選したコインベース株は17%安

・7.7万ドルで昨年11月のCME先物窓埋め完了、ここを下抜けると7万ドルが視野に

昨日のBTC相場

昨日のBTC相場は続落。

日曜日から昨日未明にかけて8.6万ドル(約1265万円)近辺から8万ドル(約1175万円)近辺に失速。一旦8.4万ドル(約1235万円)近辺に値を戻したが、海外時間に入ると再び失速、今朝方7.6万ドル(約1115万円)台まで値を落とし、先月末の年初来安値を更新した。

BTCは先月末に7.8万ドルでセリングクライマックス気味に切り返したが、9.5万ドルで上値を押さえられると、しばらく三角持ち合いを形成し方向感の薄い展開が続いた。

しかし、日曜日から昨日未明にかけてその三角持ち合いを下抜けると下げ足を速め、CME先物が大きく窓を開けて始まると8万ドル近辺まで値を落とした。

トランプ大統領がFOX TVとのインタビューで不況入りする可能性について否定せず、大きな変化には移行期間が必要だとしたことや中国が米国産農作物に報復関税を課したことなどが材料視された。

但し、この時点ではそれほど材料視はされず日経平均がプラス圏で推移するなどリスクオフの巻き戻し的な動きもみられる中、BTCは8.4万ドルに値を戻した。

しかし海外時間が始まるとSP500入りを逃したコインベース株がオープン前から下落、米株市場がオープン後はハイテク株を中心に更に値を崩す中、BTCはリスクオフの流れから7.7万ドルに値を落とし、年初来安値を更新した。

結局、ナスダックは4%安、Xにサイバー攻撃があったテスラ株は15%安、コインベースは17%安となったが、6月利下げの織り込みが5割を超すなど金利の低下を受けてBTCはやや持ち直した。

今朝方、日経平均が一時1000円安となると、BTCは一時7.6万ドル台に値を下げたが、SP500先物が引け後の下げを取り返す中、BTCは7.9万ドルに値を戻している。

本日のBTC相場

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著者 松田康生(まつだやすお)楽天ウォレットシニアアナリスト

東京大学経済学部で国際通貨体制を専攻。三菱UFJ銀行・ドイツ銀行グループで為替・債券のセールス・トレーディング業務に従事。2018年より暗号資産交換業者で暗号資産市場の分析・予想に従事、2021年のピーク800万円、年末500万円と予想、ほぼ的中させる。2022年1月より現職。